有限会社って株式会社と何が違うの？
会社を購入したいというお客様で株式会社希望というお客様もいれば、有限会社を探しているというお客様もいらっしゃいます。ここで有限会社の株式会社との違いやメリットについて解説いたします。
平成18年の会社法改正以前、会社の設立には株式会社1000万円と、取締役3名監査役1名の最低4人の役員が必要でした。それに対して有限会社は資本金は300万円、役員は1名でOKでした。よって株式会社設立のハードルはかなり高く、家族経営の会社などは有限会社ほとんどでした。地方に行くと建設業関連などで有限会社が多いのはそういった背景がございます。現在は有限会社は新しく設立することが出来なくなり、近い組織として合同会社というものがございます。
つづいて少し専門的に機能についてお話します。株式会社も有限会社もどちらも有限責任という点は同じです。違うのは有限会社は非上場で、かつ外部から資金を調達することが想定されていない小規模な会社です。そのため社員数も50人以下に制限されています。有限会社にも株はあるのですがそれは発起人が出資した金額に割り当てられるもので、外部から資金を調達して株式を発行するということは出来ませんでした。外部からの資金調達を想定しない、小規模な法人というコンセプトはいまは合同会社へ引き継がれています。
それでは今あえて有限会社を購入するメリットはどこにあるでしょうか。
まずは社歴の長い古い会社であるとアピールできます。また地方で建設業などを営む場合には非常になじみがあり信頼を得やすくなることも挙げられます。あとは株式会社と違い役員の任期が無制限ですので若いお客様で長く会社を経営される場合に面倒くさくない、コストも掛からないといった利点はございます。
逆に有限会社であることのデメリットは、株式を発行して外部からの資金調達ができないことですが、正直なところ一般的になお客様の場合はデメリットになりません。もちろん金融機関からの借り入れなどは全く問題ございません。有限会社がほしいというお客様意外でも、その他の諸条件が一致するのであれば有限会社も買収の候補に入れてもよろしいかと存じます。
